ひと昔前まで、大学を卒業したら企業に就職するのが当たり前という風潮でしたが、フリーランサー、個人事業主、はたまた海外移住やインターンと就労形態も多様化し、新卒の行く道も就職一辺倒ではなくなったように思えます。

本稿では、大学卒業後すぐに海外での就職を目指す学生さんを対象に、その方法と難易度について紹介します。

この記事のターゲット
・大卒で職歴が無いけど海外で仕事がしてみたい
・学生だけど、卒業後海外で働いてみたい

新卒での海外就職は難易度が高い?

そもそも海外では「新卒カード」という言葉がありません。日本であれば、大学を卒業した時点で「新卒」、つまり職探しの候補者として一括りにしてもらえるため、就活市場でも自然と受け入れられやすいですが、海外にあっては新卒の持つポジティブな価値は低いと言えるでしょう。

海外の採用者からしてみれば、候補者に求めるのは将来のポテンシャルではなく即戦力としてとしての機能性であり、その意味で新卒は海外の就職市場において単に実務経験の無い「未経験者」と見なされるわけです。

とはいえ、未経験者であるがゆえ「インターン生」や「Junior Manager」といったポジションから仕事を始めさせてくれる利点があります。30代、40代になってしまうと企業側で受け入れてもらえるのは完全に経験者ポジションだけであることが多く、まだまだチャンスがある年齢でしょう。

新卒 30代~40代
評価ポイント 大学で何を学んだか どんな実績があるのか
雇用形態 インターン、ジュニア ジュニア、シニア、管理職
給与 低い 高い

その意味では、新卒未経験からの海外就職は「不可能ではないが容易ではない」というのが正しい認識と言えるでしょう。特に仕事での実績がほぼ無い以上、採用者側の指標としては「語学力」や「インターンなどを通じての経験」、そして面接を通じて判断可能な人柄の部分になります。

海外就職で重視されるポイント

  • 英語力(ビジネスレベル)
  • 就職したい国の言語(ビジネスレベル)
  • 大学での実績、仕事に関連する科目での卓越した成績
  • インターンシップやアルバイトなど、該当するポジションに関連する分野での実績
  • 素直で成長性の感じられる人柄
  • すぐに諦めない精神力

上記のような条件を満たす場合、新卒として海外企業就職の道が開かれるチャンスが高いと言えます。もっとも、職種や業種、国次第では全ての条件を充足する必要はありませんが、こうした応募要件を満たす人ほど海外就職のチャンスが高まります。

ポイント: 新卒での海外就職は不可能ではないが、高い英語力と特定の分野(法や商)での知識が必要
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新卒が海外就職するための3つのルート

新卒、特に実務経験の無い学生が海外で職を見つけられるルートは限られます。以下、新卒でも仕事を見つけやすい3つの職探しルートをご紹介します。

インターン

実務での実績が乏しい新卒生が海外の企業で正規雇用を勝ち取るためには、給与や待遇の面で妥協し、インターンなどから契約をスタートする方法があります。欧米諸国では実績の乏しい学生に半年、1年と言った長期間有給で仕事を与えるやり方が少なくなく、インターン満了後に成果が出ていればそのまま正規雇用として採用することがあります。

注意点として、インターンであっても採用試験はありますし、特に大企業ともなれば世界各国から優秀な人材が応募し、倍率が高まるということが挙げられます。英語、及び自身の学業上での専攻を磨きつつ、根気よくたくさんの会社に応募する必要があります。

駐在員

大学卒業後すぐではありませんが、一度日本の会社に入り、将来的な海外駐在を目指すのは一つの現実的な方法です。特に、海外での販売に力を入れているメーカーや商社、物流関連の会社であれば、将来的な業績次第で海外で働けるチャンスがあることで知られています。また駐在員として海外就職することのメリットは、会社側が駐在手当や住宅、社有車等を手配してくれるので、自身の現地負担が最小限に抑えられる点です。

もっとも、駐在員の場合海外就職は一時的なもので、その後3~5年の駐在期間をおいて日本に帰国(あるいは他の国へ転勤)することが求められます。駐在員のなり方に関しては、別途以下の記事で参照しています。

現地日系企業での現地採用

最後に、海外に支社を展開している日系企業などから直接採用してもらう、という手段もあります。この場合、雇用主は日本の本社ではなく海外の現地法人となり、駐在員とは違って日本への帰国を前提としない、長期的(あるいは永続的)な海外就職を実現することができます。

例えば、当社の人材紹介サービスを展開するドイツはヨーロッパ最多の日系企業数を誇り、営業・営業アシスタントを中心に多くの採用チャンスが広がっています。こうした日系企業の場合は英語力が求められるため、IETLSで6.5以上、TOEICであれば900点程度の英語力があると良いでしょう。

インターン 駐在 現地採用
海外就職の時期 すぐ 将来の赴任 すぐ
雇用形態 インターン 正規雇用 正規雇用
英語 必要 必要 必要
大学の専攻 業務に関連することが望ましい 必ずしも関連は求められない 必ずしも関連は求められない

このように、新卒であっても海外就職するチャンスは就職経路次第では多数存在しています。自身の英語力、国際ビジネス力を活かして挑戦してみたい場合、国外に目を向けてみるのも面白いかも知れません。

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