風車とチューリップの牧歌的なイメージが馴染み深いオランダですが、一人当たりの平均年収はドイツやイギリスを上回る高所得国家としても知られています。
ワークライフバランスや医療インフラにも優れ、世界中の多く人々の憧れの移住先となっているオランダですが、果たしてどのように移住することが可能なのでしょうか?
オランダの移住事情
意外なことに、オランダ在住の日本人は約10,000人で、ヨーロッパの中では第6位の在留邦人数を誇ります(イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、スイスに次ぐ)。
他のEU諸国同様、滞在許可を得るためにはオランダでのビザの申請が必要となります。要するに、オランダ国内で「就労」「就学」「家族への帯同」といった条件を満たす必要があります。
将来的な永住を目指す場合は安定した収入が要件となるため、下記のうち就労または起業/自営業の取得が一般的です。
| 移住目的 | 主なビザ名 | 主な条件 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 就労 | Highly Skilled Migrant Regular Paid Work |
スポンサー企業が必要 最低給与基準への到達 雇用契約書が必要 |
‐ |
| 起業 / 自営業 | Self-employed / Start-up Visa | ビジネスプラン提出 オランダ経済への貢献度(ポイント制) 収入見込み証明 |
Start-up Visaは支援機関との連携が必要 |
| 留学 | Student Visa | 教育機関への正式入学 月約1000ユーロの生活費証明 学業進捗の管理 |
留学生はアルバイトに制限あり |
| 家族呼び寄せ | Family Reunification Visa | 配偶者・パートナーとの同居意思 パートナーに安定収入があること、等 |
結婚・同棲(登録済パートナー)どちらも可 |
| ワーキングホリデー | Working Holiday Visa | 年齢制限アリ 最長1年まで |
オランダの就労ビザ
オランダの就労ビザとして「高度技能」または、「一般労働」の二つが通常用いられています(※駐在員として滞在するICTビザやEUブルーカード、インターンシップ生や研修生などその他の種類もありますが、本稿では割愛)。
| 比較項目 | 高度技能移民 | 一般労働ビザ |
|---|---|---|
| 対象者 | 高度な専門スキル・知識を持つ人材 | 一般的な職種に就く外国人労働者 |
| 雇用主 | オランダの現地企業 | オランダの現地企業 |
| 最低給与基準 | 月額4,171€(30歳未満) 月額5,688€(30歳以上) |
月額2,191€~2,367€ |
| 労働市場テスト | 不要(EU圏内に適任者がいないかの確認が免除される) | 必要(UWVによる労働市場テストを受ける) |
| 適用職種の例 | ITエンジニア、研究者、データサイエンティストなど | 工場労働者、飲食店舗スタッフ、物流スタッフなど一般職も対象 |
高度技能移民として就労ビザを申請する場合、優遇措置が取られる一方で最低給与基準を満たさなくてはいけないため、一部の職種(特に理系や専門職が多い)に限られる方法となります。
一方で、一般労働ビザであれば一般職も対象となるため、特殊なスキルが無い職種であっても就労ビザが取得しやすく、オランダの一般的な給与水準を満たすことが可能であれば申請することが可能です。
オランダでの就職って難しい?
日本人にとって、オランダでの就職難易度は10段階評価のうち「6(やや難しい程度)」と言えるでしょう。
エンジニアのような特殊技能があれば就労しやすい、というのは他の国でも同様ですが、それ以外の職種の場合はやはりオランダ人やEU内出身者が優遇されることから、日本人にとってのハードルは高くなるでしょう。
オランダにとって主要な貿易パートナーはフランス、ドイツ、イギリスなどEUの経済大国であり、仮に文系職、営業やマーケティングとしてオランダで就職する場合、どうしてもこうした国の言語が話せたり、ネットワークを持つ人材が重宝されることとなります。
| 項目 | 文系職(例:マーケティング、営業、等) | 理系職(例:エンジニア、IT、等) |
|---|---|---|
| 職歴 | 関連分野で1~3年以上の実務経験 | 専門分野で2~5年以上の実務経験 |
| 学歴 | 学士号(BA)必須 修士号(MA)以上だとより有利 |
理系学士号(BSc)必須 修士号(MSc)以上は有利 |
| 英語 | B2~C1レベル | B2~C1レベル |
| オランダ語 | 国内対応の場合必須 | 不要なことが多い |
日本人としての経歴や日本語を活かせるポジションとしては現地の日系企業が挙げられますが、ドイツやイギリスに比べるとその母数が少なく、少ないポジションを取り合うような形となります。
オランダの隣国ドイツは欧州最大の日系企業コミュニティを誇り、同国に拠点を構える日系企業の数は約2,000社と他国を圧倒しており、グローバル市場で戦うことのできる日本人人材も多く必要としています。ドイツの労働条件は給与面や年間有給条件面でオランダと近しく、オランダの大学・大学院を卒業した日本人などの受け皿として機能することも多々あります。
| 項目 | オランダ | ドイツ |
|---|---|---|
| 日系企業の数 | 約700 | 約2000 |
| 日本人の数 | 約10,000人 | 約50,000人 |
| 平均給与 | $67,344 | $65,816 |
| 失業率 | 3.9% | 3.5% |
| 日本人にとっての就職難易度 | 6(やや難しい) | 3(比較的易しい) |
もしオランダでの就職が難しいと感じる場合、少し目線を変えてお隣ドイツへの移住に挑戦してみてはどうでしょうか?
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