【いくら貰える?】ドイツで仕事をする人が確定申告するメリットとは

2020-10-09 | タグ:

ドイツ在住で納税している日本人の中でも、確定申告を毎年きちんと行う人はあまり多くありません。そもそも被雇用者であれば毎月源泉徴収されているため、申告しようと思い立つ人は少ないでしょう。

また、そのような人にとっては意外と馴染みのないもので、そもそもよく分からないものとして避けられています。さらにそれをドイツの地で行うとなると、より敬遠してしまいがちなテーマです。しかし、サラリーマンの方でも確定申告をすることで数百ユーロ返金されるケースも多々ありますので、ドイツにおける確定申告の意味を把握し、どのような手段を選択すれば誰でも簡単に申告できるのかを解説します。

確定申告とは

まずは確定申告の意味をおさらいしましょう。
簡潔に述べると、『所得税を納める手続き』のことです。1月1日~12月31日までの間の合計収入から必要経費を差し引き、本来の所得を計算して納税額を申告し、支払うことを意味します。つまり、自分の年収に対して払い過ぎていれば超過分が払い戻しされ、少な過ぎれば追加で支払うということです。サラリーマンもフリーランサーも、通常は毎月一定額を納税し、翌年の春頃に一年分の確定申告をして調整をします。

確定申告はドイツ語で『Steuererklärung』です。日本では自身の納税額まで計算し提出しますが、ドイツでは一年間の収支を記入して提出するだけ。計算は税務署が行います。

確定申告をすべき人

まず、どのような人が行うべきなのか確認しましょう。

基本的に、申告は所轄の税務署から通達があった場合のみ行う必要があります。

つまり、申告しなければならない人は税務署から通達があった人で、通達がない人は行う必要がないことを大前提として理解しましょう。次に、以下のステータスに該当する方に通達があると認識しておきましょう。

  • 雇用主
  • 個人事業主
  • フリーランス
  • 以下のチェックリストで一つでも該当項目がある被雇用者

チェックが一つでも当てはまる人は、サラリーマンだとしても確定申告の義務があります。本来、フリーランサーとは異なり、サラリーマンのように会社に勤めている人は雇用主が毎月の源泉徴収時に納税しているので、確定申告は不要となります。しかし、上記のリストに該当項目がある人には申告の義務があり、該当しない人も、不要というだけで「してはいけない」ということではありません。被雇用者の方でも確定申告をするメリットはあります。

確定申告を行うメリット

【メリット】

  • 返金される可能性がある(数百ユーロを超えるケースも多々ある)
  • 税金について詳しくなる
  • 知識が増えることで、支出時に税金控除対象か否かを考慮できる

【デメリット】

  • 一定の手間と時間がかかる
  • 税理士を通した場合、費用が発生する

よく、「一度確定申告をしたら、毎年申告が義務化される」ことを懸念されている方がいますが、実際そのような制約はありません。サラリーマンが「今年申告したが、来年は時間がないからやらない」というのも問題ありません。

また、逆に収入が多すぎた場合などは追加支払いが発生することも当然あります。フリーランスや自営の人はこの追加支払いは不可避ですが、被雇用者は追加支払いが発生した場合、自身の申告をキャンセルすることができます。

確定申告の手段

次に、具体的な手段とその長所・短所を把握しましょう。
主に手段は4つあります。

  1. 税理士に委託
  2. 市販の確定申告ソフトウェアを購入し、パソコンを使ってオンラインで提出
  3. 政府提供の無料ソフト『ELSTER』で提出
  4. 税務署に赴き、書類に記入して提出

それぞれの特徴をマトリックスで見てみましょう。

やはり『プロの税理士に頼む』方法が最も高額で、価格は様々ですが、安くても200ユーロ以上を覚悟するべきでしょう。市販の申告ソフトは15ユーロ程度で購入できます。政府提供の無料のソフト「ELSTER」と違い、昨年からの規則変更や数多くのヒントを示してくれます。一番面倒なのは、手書きでの書類記入ですが、基本的な申告だけであればこのアナログの手法でも十分可能です。フリーランスのELSTER活用方法は過去の記事をご参照ください。

自身で申告するのが不安という方は、比較的安価で税理士に委託できる所得税サポート社団『VLH』も一つの選択肢です。VLHとはドイツ最大の確定申告サポート社団で、メンバー登録すれば自身の年収に応じて比較的安価な手数料で確定申告を代理、もしくはサポートしてくれます。

また、有料のソフトを使っての申告も非常に便利な手段の一つです。メリットとしては、15€~という安価で購入でき、ELSTERよりも扱いやすいと評価されています。さらに、控除対象となる支出のアドバイスが満載で、ソフト自体の購入代金も控除可能となります。以下、安価で使いやすい市販のソフトを紹介します。

Tax von Buhl: € 12,95 (税込み)
Quick Steuer: € 14,99 (税込み)

確定申告を行う時期

実は、申告の手段や申告者のステータスにより提出しなければならない時期が異なります。
申告の義務がある人

  • 自分で提出:申告年の翌年の7月31日まで。2019年分の申告時は2020年7月31日まで(2019年以降、5月31日から7月31日に延長)。
  • 税理士やVLHを通して提出:申告年の翌々年の2月28日まで。2019年分の申告時は2021年2月28日まで。

※申告義務がある人で期限を過ぎて提出した場合、一か月毎に25€の遅延料が発生します。
申告の義務がない人
直近4年まで遡って申告可能です。遅延料金も発生しません。4年ということは、2019年の申告期限は、2023年の12月末までとなります。

Related Posts