経済大国ドイツ、幸福度ナンバーワンの国フィンランド、芸術の国フランス・・ヨーロッパには魅力的な国が多く、移住を望む日本人も少なくありません。

ドイツで25年以上人材紹介会社を営んでいる当社の目線から、ヨーロッパ移住の難易度、具体的な方法そしておススメの国を紹介していきます!

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ヨーロッパ移住ってどれくらい難しい?

2026年時点で日本国外に滞在している邦人数は約130万人と言われており、そのうち半数近い60万人が、日本への帰国を前提としない「永住者」にカウントされています。

地域 長期滞在者数 永住者数
アジア 298,644 48,689
大洋州 51,333 80,374
北米 206,653 285,048
中米 7,908 4,012
南米 7,531 64,733
西欧 114,869 100,826
東欧・旧ソ連 8,406 1,875
中東 8,593 2,053
アフリカ 5,716 876
出典: 外務省「海外在留邦人数調査統計」 (2025年10月1日現在)

ヨーロッパ(西欧+東欧)の邦人永住者数は10万人程度であり、日本の人口比にしてわずか0.1%という非常に限られた割合であることが特徴的です。ざっと周りを見渡して1000人のうち1人がヨーロッパに移住できる計算になりますね。

北米や豪州は比較的「移住しやすい」とされるのに比べて、ヨーロッパには移住しづらいと言われるにはいくつか理由があります。

第一に、仕事の見つけづらさが挙げられます。移住とは、その国で収入を得ながら自活する場合が多いので、日本企業が多く進出していたり、日本との貿易量の多い北米やアジア諸国でのほうが就職チャンスが多いと言えます。

第二に、言語の壁が挙げられます。イギリスやアイルランドといった英語が標準語となっている例外を除いて、ヨーロッパ諸国は各々の言語を持っており、就職・生活・医療などさまざまな面で現地語の習得が要される場面が多いことも、移住のハードルを高くしている要因となっています。

第三に、日本人向けインフラの充実度です。上海やアメリカの大都市では日系コミュニティが充実していて日本語でサービスを享受できる施設も多いですが、ヨーロッパであればロンドンやデュッセルドルフといった一部の都市を除くと、こうした恩恵が受けられる都市が少ないと言えます。

北米 西欧 東欧
仕事のチャンス
移民の受け入れ
英語 標準語 通じる 通じにくい
現地語 やや重要 非常に重要

ヨーロッパ移住の方法

ヨーロッパ移住のための一番シンプルな手段は「現地で就職して就労ビザを確保する」ことです(※不動産の取得、配偶者ビザや、フリーランサーとしてのビザもありますが、ここでは割愛)。

ワーキングホリデービザや就学ビザでの滞在はあくまで一時的なものですが、現地で就労して一定の条件を満たせば現地における「永住権」を取得することも可能になり、より長期的に移住できることとなります。

EU諸国における永住権の申請条件は、原則として「5年間の労働と納税」です(※一部の国に短縮条件や加算条件アリ)。

例えばドイツで一般的な(ブルーカード等を除く)プロセスでの永住権取得を見てみましょう。日本からドイツに移住してまず大前提となるのが「就職」です。ある現地企業と雇用関係を結ぶことができた段階で、双方による署名が完了した雇用契約書とその他の必要書類をもって「就労ビザ」を申請することができます。ただし最初の2-3年は、就労許可が申請時に雇用契約を結んでいる企業に紐づいているため、自由な転職や移住を想定したものではありません(雇用主の切替え手続きによって転職は通常可能)。

ドイツにおける5年間の労働と納税を完了した段階で、ドイツの永住権並びにEU永住権の申請が可能になります。これが、一番シンプルな形でのヨーロッパへの永住と言えるでしょう。※これはあくまでドイツの例で、個々の国に応じて異なる要件があります

項目 就労目的の
滞在許可 Aufenthaltserlaubnis
ドイツ永住許可 Niederlassungserlaubnis EU長期滞在許可 Daueraufenthalt – EU
期間 有期。期限前に更新 滞在資格は無期限 滞在資格は無期限
取得の目安 雇用先・資格など、許可区分ごとの条件 一般枠は5年、年金60か月、B1程度など ※専門人材などは短縮ルートあり 原則5年、安定した収入、B1程度など
ドイツでの就労 勤務先・職種などの制限が付く場合あり 原則、制限なし 原則、制限なし
他のEU国への移住 移住先国の滞在・就労許可が必要 移住先国の滞在・就労許可が必要 多くのEU加盟国で申請が簡素化 ※移住先国での許可は必要
国外滞在による失効 多くは6か月が基準 ※EUブルーカードなどは例外 原則6か月 ※例外・事前延長あり 原則、EU域外12か月またはドイツ国外6年 ※例外あり
※一般的な比較です。許可区分、滞在歴、家族状況などにより条件や例外があります。申請時には管轄の外国人局へご確認ください。

もっとも、永住権といってもいくつか注意点があり、例えば当該国を離れて半年以上すると失効する(なので住民票を保持し続ける必要がある)、EU永住権といえどもEUの国で自由に転職できるわけではない、といった点が挙げられます。

ただ、あくまで永住権を取得すれば就労、移動の自由度が圧倒的に高まるため、転職、独立、国を超えての転職活動といった点で有利になることから、いわゆる「永住権」と呼ばれています。

ヨーロッパ移住のおススメ国

このように、移住は就職活動、すなわち就労ビザを得られるかどうかに大きく依存することから、特に最初の就職先となるヨーロッパの国は「日本との繋がりが深い国」である方が有利となります。特に、日本法人数の多いドイツやイギリスは日本とのビジネス上の取引が多いため、日本人であることのアドバンテージが活かしやすいと言えます。

国名 日系企業拠点数 2025年 平均年間給与 USD・PPP/2024年 生活費指数 NY=100/2026年中間 年間労働時間 時間/2025年
日本 58,439 47.62 1,614
ドイツ 1,916 88,144 67.98 1,332
イギリス 896 78,216 68.18 1,533
フランス 819 67,318 66.90 1,498
オランダ 759 85,877 72.97 1,436
スペイン 366 53,185 51.39 1,633
ベルギー 241 86,545 68.33 1,586
イタリア 412 58,772 61.27 1,716
オーストリア 119 83,716 70.76 1,442
スウェーデン 163 63,934 65.46 1,421
スイス 165 102,611 109.79 1,512
出典: 外務省OECD平均給与OECD労働時間Numbeo
※給与は購買力平価(PPP)換算の税引前平均年間給与。労働時間は小数点以下を四捨五入。

具体的には、欧州圏内で最大の日系コミュニティを持ち就職先の受け皿の多いドイツやイギリス、フランス、オランダ等がおススメの国として挙げられます。

特にドイツはワークライフバランスに優れた国としても有名で、年間労働時間の割に個人所得が高い国としても知られています。「日本で2年以上の職歴がある」「英語でのビジネス会話ができる」といった条件を持つ求職者の場合、就職先を見つけることのできる可能性が高まります。

もしヨーロッパ移住を目指される場合、第一歩としてドイツへの就職はどうでしょうか?

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