【ドイツ就職】ドイツ企業での一日の仕事風景2(日中の働き方と残業)

2019-11-26 | タグ:

ドイツ人、ドイツ企業のイメージを日本人に尋ねると、真面目、実直、固い、といった回答が返ってきます。実際に、ドイツの規律は日本よりも厳格なものが多く、契約書社会であることから「白黒はっきり」としています。

かといって、オフィスでは一日中仕事だけをしているのか、と言われるとそうでもなく、多少の気晴らし、息抜きが許される環境でもあり、ドイツ企業に入社した者は驚かされます。

今回は、前回の「仕事風景」に関するコラムの続編として、日中業務と残業についてまとめていきたいと思います。

ドイツの企業と日中業務

ドイツ企業における毎週の業務時間の平均は「40時間」と言われており、月~金まで一日辺り8時間仕事をすることが通常です。ただし、この「40時間」にはお昼休みの時間は含まれていないため、例えば8時に業務を開始すると、朝8時+8時間+お昼休み1時間で、17時まで仕事をすれば一日8時間の労働時間と見なされます。

この業務の内訳は業種、職種に応じ、Datamanagementのように一日中パソコンにくっついているような部署から、社外からの電話対応に追われるカスタマーサービス部、営業のようにオフィスにいることがほとんどない部署など、それぞれによって時間の使い分けが異なります。

日本人の仕事が非効率なのは、業務中に業務と関係のないことをする(ネットサーフィング等)ことがあるから、とも言われていますが、かといってドイツ人は一日中仕事だけしているのか、と言われるとそういうわけでもなく、同僚とのおしゃべりをしたり、タバコを吸ったり、昼休み中に床屋に行ったりと、割と適当な部分も少なくありません。

お昼休憩

一般的には1時間程度がお昼休憩と見なされ、社内に手作りの弁当を持ってくるもの、自宅に食べに帰るもの、同僚と近くのレストランに食べに行く者、などその楽しみ方は千差万別です。

ドイツの典型的な食事一例

タイムカードなどの無い場合、必ずしも1時間で帰ってこなくてはいけない、というわけではなく、実際には5~10分程度前後する分にはそこまでとやかく言われることはありません。

日本人街で有名なDüsseldorfなどには、大通りに多くの日本食レストランが立ち並び、ドイツにいながらでも日本のランチを堪能できる、という特徴があります(デュッセルドルフの仕事生活ってどんなもの?)。

残業

ドイツ企業と言えば、残業を行わない、ワークライフバランスに優れた国のように謳われていますが、実際のところ、医療、銀行、コンサルなどの業種では残業が常態化しており、逆に製造業などでは残業が少ない傾向にあり、ドイツ社会全体で週10時間を超える残業をする人の割合は20%程度と言われています。

Welt紙によると、2014年度の統計でドイツ人のおよそ3割が「残業手当のない残業」を、2割が「残業手当のつく残業」を常習的におこなっており、特にコンサル業などでは残業問題が顕著だという報告がなされています(Welt)。

こうした残業の常態化と残業代の未払いは、ドイツ社会でも度々問題として取り上げられていて、ワークライフバランス重視の観点から、給料だけではなく残業の少なさで仕事を選ぶドイツ人の若者の割合も増加しつつあります。

アフターワーク、従業員との交流

日本の企業と異なり、ドイツ企業内ではあまり社員との、社外での交流はありません。そのため、仕事が終われば基本的に一人で帰り、同僚と連れ立って居酒屋(Kneipe)へ行くという光景はほとんど見かけません。

こうした「公私を混同しない」「仕事とプライベートを分かつ」というやり方はドイツと日本の企業を比べたときに最も顕著な違いの一つであり、ドイツ企業で働く日本人や、日本企業で働くドイツ人が度々困惑する部分でもあります(ドイツの駐在員生活: 公私をわきまえた正しいドイツ人社員とのコミュニケーションとは?)。

一方で、社内の繋がりが全くないかというとそうでもなく、例えばクリスマス、夏季の時期には、社内の懇親会のようなイベントが開かれることも少なくありません。

また、日本と同様に、社内恋愛を楽しむドイツ人も一定割合存在しており、実際のところ半数以上のドイツ人が、「社内恋愛を肯定的にとらえている」というデータがあります(Photaq)。

このように、日本においては堅いイメージの付きまとうドイツ人の仕事風景ですが、実際にはオフィスでおしゃべりを楽しんだり、社内恋愛をおこなったり、懇親会を開いたりと、ただの仕事一辺倒だけではない環境でもあります。

規律があり、それを守る文化もあるものの、100%それに追従しなくてはいけない、というわけでもなく、多少の遊び心の許される文化であることを知ると、ドイツ人に対する価値観が変わってくるかも知れません。

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