日本人にとってドイツ就職活動が難しい5つの理由

2019-09-23 | タグ:

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ドイツの失業率は2018年には3~4%で推移しており、ヨーロッパ全体の失業率が7%を上回っていることを鑑みると、ドイツの就職事情は非常に良いように見受けられます(参考:Eurostat)。

にもかかわらず、ドイツ就職を目指す多くの外国人、日本人がドイツで就職活動の険しい壁にぶつかり、場合によってはドイツの大学を卒業していても職にありつけないことが少なくありません。

外国人、特に日本にバックグラウンドを持つ人たちにとってドイツ就職が難しい理由とは何でしょうか?

今回は、ドイツ就職が難しい理由とその解決策について解説をしていきます。

ドイツ就職は狭き門?

ワークワイフバランス、安定した給与や経済水準など、欧州の中でも特に魅力的な労働市場であるドイツには、毎年多くの外国人が職を求めてやってきます。

その中には、ブルーワーカーからITエンジニア、サッカー選手から大学教授まで様々な職種が含まれており、周辺国家のみならず、アフリカやトルコ、東欧諸国の人々にとって憧れの就職先の一つです。

一方で、こうしたドイツの労働市場で魅力的な仕事を手に入れるためには、応募者側も様々な工夫をおこないます。

自国でデータアナリストとしての実績を積んできた者、4か国語を流暢に話せる者、物理や生物学の分野で博士号を持つ者など、国際色豊かなタレントの持ち主がドイツの労働市場に詰め掛けています。

そうした競争下で、いわゆるドイツで「好条件」の仕事を見つけることは容易ではありません。特に、日本など異なる文化圏からやってきた者の場合、多くの面で就職活動に困難を覚えます。それは、単に能力や資格以前の、情報収集や就活作法などの問題に起因することがたびたびです。

以下は、主に日本人、あるいは日本にバックグラウンドを持つ応募者が悩まされるドイツ就活時の困難です。

情報の不足

ドイツ人以外にとって、ドイツでの就職時に最も難しいのが、正しい情報の収集です。賃金の相場、ビザの取得、契約書の諸注意、果ては内定後の家探しまで、ドイツの場合すべて一人で片付けなくてはいけないため、正確な情報源を持っているかどうかが就職成功の最大のカギになります。

この中で、ビザの取得ひとつとっても、山のように必要となる書類の準備や、外人局でのアポイントメントなど、正しい情報を知らないと困難が生じてきます。せっかく内定をもらっても、ビザの兼ね合いで候補から漏れてしまう例も中にはあります。

また、給与交渉は自分で行わなければならないため、適正な賃金相場を知らないと、不当に安く見積もられたり、条件の悪い契約書にサインすることにもつながりかねません。

一方で、必要な情報に関してはドイツ語で発信されていることが少なくなく、ドイツ就職を目指す外国人にとって、正しい情報源の確保が大きな課題になっています。

就活文化の違い

日独の就活文化の違いも、ドイツでの職探しの困難さに影響を与えています。

例えば、履歴書の書き方を見てみると、書く内容、レイアウト、写真の撮り方など多くの相違点が見受けられます。日本で加点ポイントとなる「体育会系の部活経験」「一部の資格」なども、ドイツにあっては意味をなさないこともあります。

面接で話すべき内容、話さなくてはいけない内容、話してはいけない内容など、国に応じて全く異なる文化が適用されるため、事前情報なしに100%正しい受け答えをすることは容易ではありません。

以下のようなコラムの中で、ドイツでの就活時に気を付けなくてはいけない点について解説をしています、参考にしてください。

時期の不一致

ドイツの就活は、日本のような新卒一括採用ではなく、空いたポジションに人を当てはめていくやり方です。

そのため、毎年決まった時期に応募がある、というわけではなく、偶然空きができたら募集がかかる、というように、やや運に左右されがちです。

その都度その都度、就職サイト(Indeedのような)に張り付いてポジションの空きを確認するには労力がかかり、かといって中々思った時期に思った職種の募集がかかることは少なくありません。

当社のような就職エージェントを介してもらうのも一つの手です。就職エージェントを生業にする会社には、一年中多くの採用案件が抱えられています。

言語の壁

ドイツでの就職にあたって特に障壁となるのが、要求される言語レベルが極めて高く設定されている点です。

多くのドイツ企業で、求められる言語レベルは英語、ドイツ語ともに「流暢」とみなされるC1レベルです(IELTS基準で7.0~7.5、Goethe試験でC1)。

また、単に資格上で言語条件を満たしているかだけでなく、実務でこうした言語を使用したことがあるかどうかも審査の対象になり、単に大学時代に英検や独検を取得した、というだけでは不十分なケースが少なくありません。

また、言語要件を満たすというのは、あくまで数ある人事査定項目の一つにすぎず、実際には+αで専門知識(税務、法律、マーケティング等)が必要とされてきます。

お互いにリスクが高い

ドイツ側の視点に立ってみると、ドイツ人以外を採用するという人事にはリスクが伴います。

まず、将来的にどれだけ長くドイツに留まるか分かりません。環境が合わない、家族の都合などで帰国してしまうケースが考えられます。

また、ドイツ企業が外国人を採用する場合、特定のマーケット(中国、ロシア語圏、スペイン語圏、等)を対象にすることが多くありますが、こうしたマーケットを任せるにあたって、ある程度給与に見合った働きをしてくれないと、ペイしないことになります。

「日本市場を開拓したいから日本人を採用しよう」として日本人を雇って、日本市場が上手くいかなかった場合、ドイツの人事制度上簡単に首にするわけにもいかず、いわゆる「お荷物」になってしまうリスクがあるのです。

こうした諸事情を勘案すると、ドイツの人事側にとって、外国人人材の採用には一歩躊躇することがあり、同じスペックの場合やはりドイツ人が好まれます(人種を理由にした採用差別は禁止されていますが、人事担当者によるバイアスは避けられません)。

ドイツでの就職は本当に難しいのか?

上述のように、応募者の能力云々より、情報不足や事務手続きで躓くことが多いのがドイツ就活の現状です。

こうした情報の非対称性からくる困難を解決しようとすると、中々自力では難しく、ドイツに精通した者の助けを借りるのが適しています。

当社では日独間の国境を越えた就活の情報格差を解消するため、ドイツ専門の人材エージェントとしての経験を活かしブログ形式で様々な情報を発信しています。また、ビザや履歴書の書き方など就職に影響を及ぼす項目に関しても、応募者の一助になるよう、対面形式でのコンサルティングに努めています。

特に言語やキャリア上のミスマッチが生じにくい「在独日系企業」に力を入れた人材エージェント業をおこなっており、その道20年の実績を積んでいます。ドイツでの就活で不安がある場合など、当社のようなエージェント企業を活用するのも一つの手です。

具体的なドイツ就職成功事例に関しては以下のコラムを参照ください。

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